使いどころ

・・とまあ、欠点ばかり書いてきましたけど、実は肝心のノイズキャンセル機能はなかなかの物です。
通常のヘッドホンでは、周囲に騒音がある状態では音量を上げて騒音をごまかすしかない訳ですが、
結局騒音が聞こえなくなっている訳ではないので、難聴にはなるわ音漏れはするわでいい事ありません。
ところがこのNC-11は、上手く表現できませんがノイズキャンセル機能をONにすると、騒音が
バックグラウンドに回って、音楽が前面に出てくる感じです。騒音を「消して」くれる訳ではないですが、
「聞こえても気にならない」レベルまで落としてくれるとでも言いましょうか。
街の騒音のような、音量も発生タイミングも不定期であるノイズより、例えばエアコンの室外機や
乗り物のエンジン音など、一定で単調な音の方がノイズキャンセル効果が高いように感じます。
以上の事を総合して出る結論は、電車。この製品は電車内で音楽を聴く時に使ってこそ真価を発揮しますね。
電車内では、立っていても座っていてもそれ程動かないので、上に書いたコード擦れ音も気になりませんし、
走行中の「ゴーッ」というノイズは、スイッチをオンオフするとはっきり分かるほど綺麗に打ち消してくれます。
これで音楽を聴きながら小説でも読んでいた日には、降りる駅を忘れるほど没頭できる事請け合いです。
通勤・通学の電車の乗車時間が長い人にはかなりオススメですね。
欠点は、駆動に単4電池が必要で、かつ電源を切り忘れてもオートパワーオフ機能が無い事ですか。
まあ、電池が切れても普通のイヤホンとして使えるので問題はないのですが、予備は持っておいた方が良いでしょう。
冒頭にも書きましたが、毎日使うものと思えば特に電車通勤のサラリーマンなら高い出費ではないはずです。
9kの価値は十分にあるかと思いますね。
願わくば、新モデルが出る事があるならもっとコントロール部を小さくして欲しいものです。