ルピカ感想

今回は、「涙の妖精ルピカ」という架空の存在をフィーチャーしたアルバムだけあって、全編通して穏やかで優しい楽曲が多い作りですね。前作「PoTeChi」が、恋する女の子のワガママみたいなものを全面に押し出した企画ものっぽいノリだったのに比べると、ある意味野川さくららしい正統派と言っていいかもしれません。一枚通して聞くと、かなり穏やかな気分になれること請け合いです。個人的にはスロー系の曲の中では「途中までの方程式」がイチオシですが、SAITA時代の路線が好きな人には名盤と言っていいでしょう。
ただ、さくにゃんの歌声の特性的にはこういったスローバラードや落ち着いた曲が合うのは分かるんですが、もうちょっとアップテンポでノリの良い曲があってもよかったかな、と。既発シングルの「もっっと!」を除けば、2曲目の「裸足で行きましょ〜Nude on Melody〜」だけですから、そこがちょっと残念です。ライブで披露する際のことも考えて、あと1〜2曲はアップテンポが欲しかったですね。
取りあえず初聴きの結論としては、75点ぐらいですか。ただ、何度も繰り返し聞くことで徐々に評価が変わりそうな感じはありますけどね。
あとは、初回特典のフォトブックレット。若干写真点数が少ない気もしますが、一枚一枚が幻想的な雰囲気でクオリティが高くて○です。もうちょっと紙質が良ければ花丸なんですが、とにかく可愛いので写真に関しては言う事無し、と。